こんにちは。りきやんです。
うちの病院では企業型確定拠出年金(以下企業型DC)を導入しています。iDeCoやらDCやらよく分かりませんよね。何がメリットで何がデメリットなのかを考えたいと思います。
iDeCoと企業型DCの違い
ざっくり言うと、勤めている会社が制度を導入しお金を出してくれているのが企業型DCで、それがなく個人で運用機関から選択し積み立てるのが個人型確定拠出年金(以下iDeCo)です。
企業型DCの場合は、会社が掛け金や口座の運営費などを負担してくれるのでお得ですね。一方でiDeCoは自分で運用機関を選択し手数料を支払う必要があります。運用機関によって手数料はバラバラですが、最低金額で加入時に2829円と月々171円が必要となってきます。自分の好きな運用機関は選べませんが、費用的な部分を考えると企業型DCの方がお得ですね。
iDeCoでも企業型DCでも自分で運用します
iDeCoでも企業型DCでも自分で運用することには変わりありません。運用機関が取り扱っている商品を選択する必要があります。ここでのプラスも、マイナスも自分の責任となります。リスクの高い商品もあれば、元本保証型の商品もありますのでリスクを抑えたい人は元本保証型とするのが良いでしょう。しかし元本保証型は金額としては減ることはありませんが、お金の価値は年々減っていますのでわたしはあまりおすすめしませんが・・・
企業型DCのメリット
- 企業が掛金を毎月従業員の年金口座に積み立て(拠出)してくれる
- 運用したときの運用益が非課税に
- 受け取るとき、退職所得控除、公的年金等控除の対象に
- マッチング拠出による掛金に対しては、全額所得控除に
1.まず単純に掛け金を出してくれるのでお得です。わたしの病院の場合は、勤続年数によって出してくれる掛け金が変わります。わたしの掛け金は8,000円/月ですが、16年以上勤めると20,000円/月となります。お得ですね。
2.定年まで運用するわけですが、本来であれば運用益に対して税金がかかります。税率は約20%です。100万円の利益が出れば約20万円税金で取られてしまうのです。それが非課税となるので100万円の利益がでれば、全て自分の利益とすることができます。お得ですね。
3.定年まで運用し受け取る時に控除対象となります。わりと分かりにくいので説明は割愛しまが、興味がある人は楽天のホームページで説明されていますので参考にしてください。
4.マッチング拠出というのは、自分も追加で掛け金を積み立てるということです。他の企業年金がある場合と無い場合がありますが、わたしの病院は他の企業年金が無いので掛け金上限が55,000円となります。病院が8,000円を出してくれているので、自分で出す掛け金の上限は47,000円です。わたしは20,000円/月を追加で掛け金として出しています。年間にすると240,000円の掛け金ですが、この分が全額所得控除となります。具体的にどれだけお得かというと、年収が650万円とすると約80,000円税金が少なくなります。これも楽天のページが分かりやすかったので貼り付けときます。楽天のページはiDeCoでのシミュレーションですが同じことですね。
企業型DCのデメリット
- 資産運用のリスクを負う
- 60歳まで引き出すことができない
- 自分で運営管理機関を選択できない
1.資産運用するので商品によっては元本割れするリスクがあります。しかしこのリスクは正しい知識があれば下げることができます。「長期・分散・積立」を意識すれば可能なのですが、その知識を持ってないまま運用することが多いです。特に企業型DCで社員全員加入の場合は、運用に関して知識が乏しい人もいるので危険です。それでもできるだけリスクが低くなるよう、商品の選別は国が行ってくれていますので一般の投資よりはリスクは低いのではないでしょうか。
2.60歳まで引き出すことができないデメリットは、一番大きなデメリットではないでしょうか。一部例外もありますが、基本的に引き出すことはできないと考えて良いです。その分、優遇が多いのですがよく理解しておく必要があります。企業型DCに追加で掛け金を上乗せする前に「つみたてNISA」の選択も視野に入れて下さい。
3.企業型DCの場合は、その勤めている企業が運営管理機関を選択するのでそれ以外の運用機関を選択することはできません。具体的に言うと三井住友信託銀行を勤め先が選択しているのであれば、楽天証券を選択することはできないのです。しかし基本的な商品はどこも同じなので、細かいこだわりがなければあまり気にする必要はないかと思います。
金融リテラシーが問われる
金融リテラシーについて学校では教えてくれません。残念ですがそれが現実です。お金のために1日8時間以上働いて、そのストレスで心を病む人までいるのにおかしいですよね。繰り返しますがそれが現実です。知っているか知らないかで大きな差ができます。
わたしの病院で企業型DCが導入されるときに、わたしが病棟のスタッフに対し資料を作り考え方などを説明しました。しかし1時間程度の説明では十分な理解には至りません。しかもお金に関わることなので、あまりこちらから積極的にアプローチはできにくいので難しい問題です。このブログを書いている目的として、もし何かを知りたいと言うスタッフがいればこのブログを読んで知識を向上することができればいいなっという思いもあります。
お金に関しては沢山持っている人は選択肢が多く有利となります。しかし時間に関しては一人一人平等にあるものなので、できるだけ早い段階でお金に関する知識を身に着けて欲しいし、わたし自身も知識を高めたいと思っています。